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入院2日目(手術当日) その3~覚醒から病室帰還まで [入院中(手術当日)]

・・・・・・「・・・さ~ん・・・」
・・・誰かが私の名前を呼んでいる・・・はっ!手術おわったんだ!!

反射的に「今、何時ですか?」と聞くと、「1時45分です。」
姉は14時過ぎに出るって言ってたから、病室まで10分、色々やって14時頃には病室に戻れるな。間に合いそうだ!

いつの間にか術衣もちゃんと着せられ、酸素吸入マスクと点滴、お小水の管も付けられています。
まわりの器具とか何かを色々したあと、台に乗ったまま手術室の出入り口に運ばれます。

医「大丈夫ですか?痛くないですか?」
私「大丈夫です。のどが少し痛いです。」
医「気管に管を挿入してたから、それはしょうがないですね。でもすぐ治りますよ。意識はどう?」
私「はっきりしてます。計算もできますよ。」
医「手術中のこと覚えてる?」
私「いいえ、全然。さっき目覚めるまで意識はまったくないですよ。」
医「いやー、実は、終わりの方で麻酔が覚めかけちゃったみたいでねw。」
ほ、本当ですか?そんな恐ろしいことが・・・
(注:後で姉に聞くと、「多分、動いたんだよ。」とのこと)

医「あんまり出血しなかったから、明日退院できるんじゃない?」
私「えっ!だって主治医の先生は、明日はだめ、最短で明後日って言ってましたけど・・・」
医「そう?でも明日退院できると思うけどなあ。」

そんなことを聞いちゃったら、意地でも明日退院しなければ!
がぜん元気が出てきました。

ほどなく手術室の出入り口に到着。
手術室の台から病棟のストレッチャーに移動されようとしたとき、
「おや?(お小水の)バッグが台にはさまっちゃって・・・だめだなあ、外れないよ。もう一回部屋に戻らなきゃ無理だね。」
えぇ~、こんなところで時間のロスを・・・間に合わなくなっちゃうよ。

一番奥の部屋に戻り、何かすると、バッグはすぐに外れました。
みなさん口ぐちに「なんでこうなっちゃったんだろう。有り得ないよ。」と文句を言っています。
文句を言いたいのは私です (T T)

今度はスムースにストレッチャーへの移動完了(当り前)。
お願いです、早く病室へ行って下さい・・・

私の入院した病院は、かなり古くて、病棟と手術室はいくつもの長い渡り廊下とエレベーターでつながれています。
迷路のような経路で病棟へ向かい、ようやく最後のエレベーターに乗りました。
フロアに到着してドアが開いた瞬間、姉がエレベーターに飛び込んできました。
「大丈夫!?わかる!?痛くない!?」怒濤のごとき発声とともに、あっけにとられている新人看護師さんたち二人からストレッチャーを奪い取り、超高速ダッシュでエレベーターの外へ、そしてそのまま病室までマッハのスピードでストレッチャーを押して行きます。

姉はいつもこんな感じで仕事をしているのでしょうか・・・。
新人看護師さんと仕事をしていたら、びびりまくりでしょうなあ。

「大丈夫だよ。子宮体癌検査の方が痛かったよ。意識もはっきりしているよ。」
「あぁ~よかったよ~。ナースステーションにお迎えの連絡が入ってから、病棟に帰ってくるの遅いから、心配しちゃったよ~。」

手術が終わって覚醒すると、手術室から「迎えにきてください」と病棟のナースステーションに電話がかかってくるらしいのです。
お迎えの電話は、患者さんの名前が呼ばれて担当看護師に代わり、「はい、わかりました。」とすぐに終わるから、外で聞いててもわかるとのこと。
だから、私の名前が呼ばれた電話がかかってきてから「10分くらいで帰ってくる」と思って待っていたのに、時間が過ぎても帰ってこなかったので、姉は、「遅い!!」と、手術室まで行きそうな勢いだったらしいです。

看護師さんの手でストレッチャーがベッドに横づけされると、「できそうなら、自分でベッドに移動して下さい」と言われました。
なんだかわからない意地で、「もちろんできます」と、痛みをこらえて気合でベッドに移動します。

「大丈夫?痛くない?気分はどう?」と姉。
「大丈夫。痛いけど平気だよ。本当に検査の方が痛かった。意識もはっきりしてるよ。」
「よかったよ~。じゃ、もう夜勤に行くからね。いてあげられなくてごめんね。」
と、言うが早いか目にもとまらぬ速さと勢いで、あっと言う間に廊下に消えて行きました。

姉がこんなに心配していたのには、訳がありました。

手術中、姉と夫が病棟の談話室で待機していたときのこと。
夫「大丈夫かな・・・やっぱり心配だよ。」
姉「医療関係者じゃないと、様子がわからないからやっぱり心配だよね。大丈夫。お腹も開けないし、手術の中では屁みたいに簡単な手術だからさ。まあ、大きな地震があるとヤバイけどね。」

全身麻酔なので、自発呼吸を止めて気管に管を挿入し、人工呼吸器で呼吸管理をするため、大きな地震などで気管に挿入した管が外れてしまうと、呼吸が止まってしまうので、とても危ないそうです。

と、そんな話をした直後に、ぐらり。なんと、多摩地方震度4、ここ東京23区は震度3の地震が・・・∑( ̄口 ̄)[exclamation×2]
手術室に行ってから約1時間後、まさに手術真っ最中です。
思わず立ち上がってしまったそうです。

おかげさまで、管が外れることもなく、無事に戻ってくることができました (^ ^)

ベッドに横になっている私の身体には、相変わらず酸素吸入マスクと点滴、お小水の管が付いています。
もちろん、着衣は術衣とその下はT字帯。T字帯には、前日に看護師さんに渡した夜用ナプキンがあてられています。
ベッドの横には大きな酸素ボンベが置かれいて、病人感が満載です。

ベッドは手術中に整えられていて、シーツの上に防水の横シーツが敷かれています。
膣内にはガーゼが詰められていますが、たくさん出血するともれてしまうので、横シーツは必須です。

この横シーツ、かなりスグレモノです。退院した後もバスタオルを横シーツ代わりにしていました。
出血によるシーツやマットの汚れを気にしないで寝ることができるので、安心して眠ることができます。
横に敷くので、寝がえりしてもずれません。

看護師さんが、血圧、血中酸素などを測り、出血チェックをします。
今のところ、特に異常なし。
痛みはあるけど我慢できそうだし(しつこいですが、子宮体癌検査の方がよっぽど・・・)、なんとか痛み止め無しで「元気さをアピール」していければ、本当に明日退院できるかもしれないかな?

あぁ、やっと終わったなあ。
当たり前だけど、意識がなかったからあっと言う間だったし。
まだ、切除したところの病理検査もあるし、傷が治るまでの痛みや感染症予防なんかもあるけど、とりあえずひとつ終わり。

あとは、意地でも明日退院だ!

「入院2日目(手術当日)」編は、次回ようやく最終回。
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